こんにちは。@Techガールです。
このブログでもアメリカの医療保険については度々書かせてもらっていますが、つい先日、またしても歯医者に行って治療プランとその見積もりをもらってきました。
その際に、受付の人から各項目に対して色々と説明をしてもらったのですが、一つ気になる項目があったので、それについてちょっとしつこく質問をしてきました。その内容は、私が以前からずーーと気になっていた事でもあったので、今日はそれが分かってスッキリしました。
アメリカ在住の方は、歯医者や病院からの請求書で「Write off」という言葉を目にした事はありませんか?私も今まで色々と病院に掛かっているので、前からこの「Write off」が請求書上で一体何を意味しているのか、ずーと気になっていたんですよね。
今日はそのモヤモヤを解決するため、受付の人に直接この「Write off」の意味を尋ねてきたので、記録としてブログにも残しておきたいと思います。
それでは早速ですが、一緒に見て行きましょー!
請求書にある「Write off」が意味するものとは?
さっさと意味を知りたい人のために説明しますが、これは簡単に説明すると「プロバイダー(病院)側からの割引」の事を指します。ですので、請求書に「write off」の項目があれば、病院側からの割引金額を指す事になります。
で、何故病院側から割引が適用されるのか?
続きは、以下を読み進めていってください。実際に頂いてきた請求書もありますので、それを例に詳しく説明しています。
アメリカで病院に行く際は、加入している保険会社とプロバイダー契約している医者を選ぶことが大事。
アメリカの医療費は、国によって治療内容や薬の価格が決められていないので、基本的に値段は医者の好きな様に決められます。
大きな医療施設でも無い限り、殆どが個人経営の病院なので、場所よって治療費が違ったりとか結構あります。(それでも相場は存在しますが)
個人病院でも、大体はある医療保険会社のネットワークに入っている場合が殆どなので、自分が病院に掛かる時は、その病院が自分が加入している医療保険ネットワーク(in-network)である事を確認する事がとっても重要です。
そうしないと医療費がカバーされず、割引も貰えないので、医者の言い値をそのまま請求される事になります。(虫歯一本で約25万円くらい平気で請求してくるから、ホント恐ろしい金額ですよ...)
過去に私が請求された医療費の数々はこちら
→「虫歯1本に25万円」を請求する国、アメリカ。アメリカの医療費が完全にカオスな件。
→「エコー検査1回に6万円」もする国、アメリカ。明細に納得いかず価格交渉してきた結果を公開。
→アメリカで親知らず抜歯体験…費用や術後の経過報告!!
病院のウェブサイトで「Accepted Insurance Plans」をチェックしよう。
自分の行きたい病院が、今現在自分の持っている医療保険のネットワークに入っているか無いかを調べるには、その病院のウェブサイトで、医療保険に関するページを探して「Accepted Insurance Plans」と書いてあるページが無いか探してみてください。
もし無ければ病院に電話して、自分の持っている保険がその病院で使えるかどうか尋ねると、回答してくれると思います。
その病院が保険会社とプロバイダー契約している場合は、その保険会社が医者の請求額(言い値)を調整する事が出来るのですが、そこで出てくるのが、この「write off」という言葉です。
▼まずはこの画像をご覧下さい。
これは先日、根幹治療専門の歯科医からもらって来た治療プランの見積もりです。赤で「write off」部分を囲んでいますが、これが「割引」の部分になります。割引が適応されたのは、「歯科医が決めた請求額」が、私の使っている歯科保険のネットワークが決めた上限金額を超えたためです。
まず、これを見て驚いたのが、青で括っている「$1,513」の部分。
はい、これがまさに「この歯科医が決めた、この治療のオリジナルな請求額」なのです。(汗)
しかし、この医者は私の入っている歯科保険のネットワークに入っている歯科医なので、「write off(割引)」が適用される事になりました。プロバイダー契約をしている医者は、保険会社が定めた以上の金額を、各施術に対して請求できない仕組みになっています。
割引が適用されるのは嬉しいのですが、医者もどうせ後から割引をしないといけない事が分かっているので、最初っから価格を上げてきやがります。こうやってアメリカの医療費は日に日に上がり続けるという悪循環に陥っているのです。
保険会社が決めた「根幹治療の上限金額」を計算してみる。
ちょっと興味があったので、保険会社が決めた上限金額を計算してみる事にしました。以下の様な計算から、この医療保険ネットワーク内で決められた上限価格を知る事ができます。
歯科医の言い値「$1,513」ー 割引 write off 「$625」=「$888」
保険に入っていたとしても、最低$888は「治療費」となる訳なんですね。T_T
更に驚く事に、この医者は「根幹治療」専門の歯科医なので、虫歯の根っこ部分の治療しか基本的にしません。その後の詰め物とかクラウンで被せたりとかの施術は含まれずに、ただの「根幹治療」だけでこの金額です。まぁこれを見ても分かる様に、
ハッキリ言って、アメリカの医者と歯科医はヤクザです。
私からみると、どんな親切な医者でも、もう「極道」にしか見えなくなりました。(笑)
[ads2]
保険会社が年間でカバーしてくれる金額があるので、それで費用を抑える事ができる。
ちょっとビックリさせちゃいましたが、今回例に出した歯の治療費ですが、結局の所、今の状態だと自分で支払う金額は合計で「$178」まで抑える事は出来るんです。
私と旦那君が加入している歯科保険は、年間でカバーしてくれる金額が$1,500あるので、それがゼロになるまでは、治療費は大幅にカバーしてもらえます。
先ほども見た画像ですが、緑枠の「$178.60」が、色々な割引なんかを差し引いた「最終的に実費で払う金額」になります。英語で「Out of Pocket」とも言います。
保険の話をしている時にこの言葉が出る際は、「自分で実際に支払う金額」を意味します。これは本当によく耳にしますし、よく使われているので、覚えておくと便利です。
ついでに「HMOs」と「PPOs」も一緒に説明。
アメリカの保険を語る上で外せない用語があります。それは「HMO」「PPO」。多分、アメリカに住んでいる方は一度は絶対耳にした事がある言葉だと思います。
以下は引用になりますが、とっても分かりやすく書いてあったので引用させて頂いております。これを頭に入れておくと、上で説明した事が更に理解できるかもしれません。
PPO(Preferred Provider Organization)
PPOは、保険会社が、医師や病院など医療サービス提供者と契約してネットワークを形成したものです。PPO保険加入者は、ネットワーク内の医療機関で医療サービスを受けると、割引料金が適用になります。また、保険プランによりますが、PPOのネットワーク外の医療機関でのサービスにも、自己負担率は増えますが、保険が適用になるのが普通です。HMOと異なり、PPOプランでは、ディダクタブルやコーインシュアランスなどの自己負担分があるのが普通です。
またHMOと異なり、主治医を通さなくても、専門医を選んで直接診断を受けることができます。HMOよりもPPOを選択する人の大きな理由は、病院やその他の医療サービスの選択にHMOよりも自由があることです。
アメリカ医療保険:PPOとは?
HMO (Health Maintenance Organization)
HMOは、病院、医師、その他の医療サービス提供者が、ひとつのネットワークを形成して所属し、個人や会社がある一定金額をそのネットワークに毎月支払いうことで、傘下の医療機関から医療サービスを受けられるというプランを提供するものです。HMOプランに加入する個人は、HMOのネットワーク内で医療サービスを受ける限り、非常に少ない自己負担額(コーペイ)で、サービスを受けることができます。
また、HMOでは通常、主治医(プライマリーケアフィジシャン)を1人決めて、どのような医療サービスを受ける場合でも、まずその主治医を通さなければなりません。専門医や入院が必要な場合は、主治医の紹介する専門医や病院にかからなければなりません。HMOプランでは、HMOのネットワーク内の医療機関でない限り、保険は適用になりません。
アメリカ医療保険:HMOとは?
保険の素人の私が説明するより、こちらの方が詳しくてとっても分かりやすかったです。
しかし、いくら「write off」で割引が貰えたとしても、日本の医療費と比べるとまだまだ高過ぎるので、ホントにアメリカのこの高過ぎる医療費だけはどうにかして欲しいものです。どうにかならないんですかねぇ。。T_T
如何でしたか?
今日はアメリカの医療関係の請求書でよく目にする「Write off」の意味についてでした。
最後まで読んで頂き有り難うございます。
また次回も宜しくお願いします!