こんにちは。@Techガールです。
つい先日、胎児ドック(胎児スクリーニング検査)というものを受けて来ました。
アメリカでは妊娠中の期間を全部で3ステージに分けて、
- First trimester(妊娠4〜12週)
- Second trimester(13〜28週)
- Third trimester(29〜40週)
と呼ばれているのですが、妊娠初期の胎児ドック(NT検査と血液検査の組み合わせのスクリーニング検査)は、「First trimester」期間中の妊娠11〜13週の内に行わなければなりません。
今回私はアメリカで2度目の妊娠なのですが、ここまで妊娠が継続できているのは、まだ初めてのことなので(前回は8週で稽留流産)、胎児ドックを受けるのも今回が初めてになりました。
今日は、妊娠中の方ならきっと誰もが気になる「胎児ドック」についての体験談を、ブログで色々とご紹介したいと思います。
アメリカでは35歳以上の妊婦は「胎児ドック」が勧められている
私もアメリカで妊娠するまでは全く知らなかったんですが、ここでは35歳以上の妊婦は「ハイリスク妊婦」と呼ばれ、妊娠期間中は、他の若い妊婦さんよりも検査内容がちょっと変わってくるらしいのです。T_T
で、私の場合ですが、35歳以上に分類されるので、今回ブログのタイトルにもある様に、私のOBの勧めで「胎児ドック」を受けることになりました。ちなみに「OB(オービー)」とは、産科医 Obstetrician の略で、アメリカでは略してOB(オービー)と呼ぶことが多いです。
アメリカではもちろん「胎児ドック」とは呼ばないので、こちらでは「First Trimester Screening test」と呼んでいます。
この「First Trimester Screening Test」とは、日本で言う「出生前診断」の一つです。この検査には色々と種類があるようなのですが、私が受けた胎児スクリーニング検査は、以下の様な検査内容でした。
- 超音波検査で、赤ちゃんの鼻の骨がこの週の時点でちゃんと確認できるか
- 首の後ろの皮膚(浮腫)が3.5mm以上あるか無いか(いわゆるNT測定)
- 採血した私の血液の中にある4つの成分を測定し、ダウン症、18トリソミー、13トリソミー、ターナー症候群である確率を測定(多分日本で言う「母体血清マーカー」のことだと思います、もしくは4つの成分を調べるので「クワトロテスト」かもしれません)
実際に行った検査内容とドキドキの検査結果は、以下に詳しく書いています。
実際に受けた「胎児ドック」の検査内容と超音波(エコー)画像も公開
実際に受けた胎児ドックのエコー検査はこんなだった
日本では「NT測定」と呼ばれていますが、私が実際にされた検査内容としては、この週に赤ちゃんの首の下辺りの皮膚の暑さ(浮腫)を計り、それが3.5mm以上無いかどうかをしっかり確認しておりました。
そしてこのNT検査は、必ず妊娠11〜13週の間に行わなければなりません。
NTとは「Nuchal Translucency」の略で、妊娠初期のエコー検査時に見られる、胎児の後頸部の低エコー域のことを指すのだそうです。
もっと詳しい情報は「日本産婦人科医会」の以下の引用を参考までにどうぞ。
Nuchal Translucency(以下NTと略)とは、妊娠初期の胎児を超音波検査で観察する際、後頸部に存在する低エコー域のことである(図1)。 NTはすべての胎児に認められるが、この低エコー域が通常の胎児に比べて厚くなっているときは、染色体異常や心奇形などの可能性があるとされている。
Nuchal Translucencyについて -
日本産婦人科医会(リンク切れ)
このNT検査の目的は、上の引用にも書いてある通り、胎児がダウン症や18トリソミー、13トリソミー、ターナー症候群であるリスクを算出するものです。
あくまでリスクを算出するものなので、ここで結果が「陽性」であった場合も「確定」ではありません。
この時点では、まだリスクを算出するに過ぎないので、もしリスクが通常よりも高かった場合は、「確定診断」をするために、「羊水検査」などに移ることになるそうです。(私のOBからもらった紙にはそう書いてありました。)
ちなみに私の受けたこのNT検査と血液検査の組み合わせでは、85%の確率でダウン症のリスクが算出でき、18、13トリソミー、ターナー症候群のリスクは98%の確率で検出できるそうです。
アメリカでもこの検査は、保険適用内です。
実際に支払った金額は、請求書が来てからブログにも載せたいと思います。
「新型出生前診断」も、アメリカでは保険適用で受けれます!
私が受けた胎児ドック(NT検査と血液検査)の他にも、アメリカでは最新の「新型出生前診断」が保険適用で受けることが出来ます。日本だと保険が使えないらしいので、病院にもよりますが、費用が20万かそれ以上掛かってしまうようです。(たっかー!)
この検査、なんと妊婦の血液だけで、99%の確率で染色体異常を検出できます。ちなみに性別は100%の確率で分かります。ものすごい精度です。。
検出できる染色体異常は、ダウン症(21トリソミー)、18、13トリソミー、モノソミーX、トリプロイディー(全ての染色体が3つになる染色体異常)だそうです。(手元にあるPanorama Testのパンフレットより)
この検査は、結構早い段階で受けることができ、妊娠10週目から受けることが可能です。
妊娠10週を過ぎる頃になると、母体の血液に胎児の血液の一部が紛れ込んでいるため、母体の血液を採取するだけで、赤ちゃんの染色体異常が下の図の様に検出できるそうです。
▲これは私が以前もらった新型出生前診断の「パノラマテスト」のパンフレット内にあったものです。こんな感じで母体に胎児の血液の一部(DNA)が紛れ込んでいるのだそうです。※一応日本語訳を入れています。
これを調べて胎児の染色体異常を検出します。
医学は日々進歩していますね、、スゴイです。
私も実は今回このパノラマテストの方を受けたかったのですが、アメリカで保険適用とは言っても、私たちの保険はちょっと他と違うので、まずこれを受ける場合は、正規の金額を全額支払う必要があるとの事だったので、諦めました。
ちなみに保険適用外だと、正規金額でなんと、$2,800。
日本円にすると、336,000円($1=120円)
異常な金額ですよね?^^;
でもアメリカ在住の方はご安心ください。
Deductibleを支払わなくてもよい保険に加入されている方は、大体$100〜$300の範囲で収まっている人が多い様です。気になる方は、「Estimated Cost」のページで加入している保険会社と生年月日を入力すれば、大体の金額をサイト内で調べることができます。
アメリカでハイリスク妊婦(35歳以上の妊婦)さんの場合は、受ける様に勧められることが多いと思うので、保険が適用され、比較的に安く受ける事ができると思います。
参考Panorama Test - Estimated Cost(リンク切れになりました)
※ちなみにですが、ここで説明したパノラマテストの他に、アメリカでは「MaterniT21 Test」、「ハーモニーテスト」、「QNatal Advanced NIPS」という名前のテストがあります。
どれも全て「新型出生前診断」で、血液検査だけで胎児の染色体異常を検出することが出来ます。私がアメリカで色々と調べてみた限りでは、費用はどの検査も大体 $2,700〜2,800位 みたいです。(←もちろん保険適用前ですよ)
NT検査の超音波(エコー)画像がこちら
では、話は元のNT検査に戻ります。^^;
実際に検査した内容ですが、私の場合は以下の写真の赤丸で囲ってある部分を、検査技師が入念にチェックしておりました。
上の赤丸で囲ってある部分は、鼻の骨がこの時期にどれだけ確認できるのかをチェックしておりました。首の後ろの皮膚の部分は、胎児の首の後ろの浮腫を図る検査だそうです。
ここまで拡大してどれだけの厚みがあるのかを細かくチェックしておりました。
ちなみに下の赤丸で囲ってある黒い部分で「1.1mm」だったそうです。
首の浮腫が3.5mm以上である場合の確率ですが、全検査の大体1~2%程なのだそうですが、ここで3.5mm以上であった場合でも、問題が無い場合も多いので、過度に不安がる必要は無いとは言っておりました。(が、実際どこまで本当なのかよく分かりません。@_@;)
あと、赤ちゃんの鼻の骨がこの時点でちゃんと確認できるのかも細かくチェックしておりました。これも大事なチェック内容なのだそうです。
私が検査途中でドキドキしている中、いきなり検査技師が「鼻の骨がこの時点で結構ハッキリ見えてるわね〜理想的だわ〜」とか言ってきました。。やっぱりアメリカ人の血が入っていると、この時点で鼻が結構立派なんでしょうかね…(笑)
毎回思いますが、アメリカの検査技師とか看護婦って私語?が結構多いですよね。。目に見えるくらい、もの凄く緊張していたので、リラックスさせるために発した言葉だったのか、ただの私語だったのか。。(汗)
こんなお気楽検査技師ですが、検査中には何度も超音波画像を拡大したりして、かなり詳しく胎児をエコーで調べておりました。胎児を上から超音波で撮ってみたり、横から撮ってみたり、脳や心臓、他の臓器も、この時点で異常が無いかどうか調べておりました。
▲こちらは赤ちゃんを上から撮った超音波写真。パっと見ただけでは分からないので、体のパーツを写真の上から書いてます。
私たちは以前受けたエコー検査で、赤ちゃんの手か足の数がなんと6本位写っている写真があったので、かなりビビってしまっていたので、この時に「ちゃんと手足の指が5本あるか確かめられますか?」と尋ねましたが、ここでしっかり調べてくれました。(この時点ではまだ赤ちゃんは成長段階にあるので、よく見えない部分もありますが、拡大して調べてもらった限りでは、ちゃんと5本ずつあったようです。)
ついでに3Dの胎児の超音波(エコー)画像まで頂きました
ついでに3Dのエコー写真まで検査後にemailで送ってもらいました。(これ4Dになるんですかね?よく知りませんが…@_@;)まだまだフツーにエイリアンです。そして怖いです。(笑)
▲まだこの時点で妊娠12週+2日なので…何の写真なのかもよく分からない…。この時点で股間に何かあるのが見えますね…男の子なんでしょうかね〜^^;
▲これもよく分からないけど、なんとなく顔の表情がオバケのようだ。。
▲この写真なんか、頭が途中でカチ割れちゃってて・・怖いです。T_T
今回のスクリーニング検査ですが、偶然にも赤ちゃんの位置がサンプル並みに良かったとのことで、エコー検査がもの凄くやり易かったとお褒めの言葉を頂きました。
それで予定よりちょっと時間が余ったので、そのついでといっては何ですが、この時の超音波で調べられることは色々と尋ねて、様々な角度から赤ちゃんを調べてもらいました。
▲こんな感じでちょうどイイ感じに赤ちゃんが位置していたので、エコー検査がスムーズに進んだそうです。あ、頭が異様にデカい…。。多分旦那君似かな?^^;(旦那君は顔がデカいw)
胎児検査の途中では、一緒に画像を見ながら質問があれば色々と答えてくれて、お気楽技師ではありましたが、私たち夫婦は満足できました。
超音波での胎児ドックの検査結果は、検査が終わってからすぐに告げられました。
NT検査だけの結果は「ノーマル」。
でもまだまだ安心は出来ません。
このNT検査と、次に受ける血液検査(母体血清マーカー)の結果で、リスクを算出します。
しかし、なかなかサービスがよいクリニックで助かりました。満足満足。
ということで、次は別室で「血液検査」に移りました。
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血液検査はかなり簡単だった
NT検査が終わってからは、血液検査に移りました。
私はてっきり結構な量の血液を採取されるのかと思いましたが、この血液検査が簡単すぎて、ちょっと調子抜けをしてしまいました。
結果だけ言いますと、この検査自体は5分位で終わります。
血液の採取方法がかなり簡単で、以下の様なキットを使って「人さし指に小さい針を秒速で刺し、そこから血液を絞り取る」という、ちょっと変わった採血方法でした。^^;
検査目的は違いますが、クリニックで実際に使用された検査キットに似たものがYoutube上にありましたので、以下に説明しています。
▲小さい針で指をチクっと刺します。
▲血液を絞り取ります。
▲検査シートの上に搾り取った血液をしみ込ませます。
以上です。
これなら「腕に注射して血液を採取する」という負担が軽減されていいのでは?
と思ったでしょう?
しかし、私の場合ですが、これを実際にやってくれた人がちょっと針を刺す時に力強く「ブスッ」とやってしまったので、見かけとは裏腹に刺される瞬間は結構痛くて「イタァアア!」っと口走ってしまいました。
なので、思ったより痛かったですよ。。。T_T
隣で見ていた旦那君が・・・ちょっと青ざめておりました。
旦那君は「血」が超、苦手なのです。@_@;
これで胎児ドックの検査内容であるNT検査、血液検査全て終わったので、後は結果を待つだけになりました。
結果は電話で知らされるそうです。
超音波画像をemailで送ってくれたくらいなので、結果もemailで送って欲しかったのですが、それは個人のメディカルレコードになるのでemailはダメなんだそうです。
まぁとりあえず、今日受けたエコー検査の結果がノーマルだったのには一安心でした。
この検査を受ける前日まで、夫婦で「結果が異常あり」だった時のことを真剣に話し合っていました。羊水検査まですることになったら、流産のリスクが多少あっても受けるのか、受けないのか。
もし悲しい結果を知らさせる事になっても・・・
それでも赤ちゃんを産むのかどうか。
もちろん産むのは私自身ですが、お互いが協力して子育てをしていかなくてはならないので、将来のことを細かく話し合いました。
検査を受けるまで結構色々と話し合ったのですが、結果として「羊水検査になったら、その時にまた考えよう」ということでお互い意見が一致しました。
もちろん、「検査を受けない」という選択肢もあったのですが、前回が染色体異常で稽留流産をしてしまったのと、私が高齢妊婦なので、「妊娠中の不安材料を取り除く為にも、今回ちゃんと検査をして、結果が出てからそれから先のことを考えよう。」「今考えなくてはいいことは、今考えない」ということで収まりました。
胎児ドック(スクリーニング検査)の結果
検査結果を聞くまでは、ずーーーと毎日「大丈夫かなぁ」と不安でソワソワしてましたが、1週間もしないうちに私の電話にクリニックから電話が掛かってきました。
結果はNT検査、母体血清マーカー「全てノーマル」とのこと。
電話だったので、細かいリスク算出の数字がメモ出来なかったのですが、私のOB(産科医)にファックスしてとお願いしたら、そうしてくれるとのことだったので、次の検診で細かいリスクの数字が確認できると思います。
更新:検査結果が来ました!
先日電話で胎児ドックの検査結果の報告を受けました。(血液検査とNT検査の組み合わせの結果になります。)電話で告げられた検査結果の数字は以下。
●トリソミー21(ダウン症)の確率 1/7800(Low risk)
●その他トリソミー系の染色体異常(18,13)の確率 1/10,000(Low risk)
ということで、その他のフォローアップ検査は受けなくてもよい事になりました。これで少し肩の荷が降りました…。まだまだこれから分かりませんが、取りあえず一つ心配していたことの結果が出て、夫婦でホっとしました。
今回一番不安だった、妊娠初期の胎児スクリーニング検査が無事に終わってホっとしています。これもママになるためには通る道なんでしょうね。。
初めての妊娠って本当に分からないことだらけで、心配ごとが尽きません。しかも、海外での妊娠・出産なのですから、尚更です。T_T
この検査に掛かった費用(アメリカと日本)
検査前にクリニックから電話で「$512 掛かりますが宜しいでしょうか?」と電話がありましたので、恐らく今回受けた胎児ドックの検査は、合計$512になるのかなと思っています。
※私が調べてみた限りでは、日本だと検査費用は3万〜5万円ほど掛かるらしいです。検査を希望される方は、事前に検査費用を受付で尋ねてみるとよいと思います。
このブログを書いている時点では、まだこの検査の請求書が自宅に届いていないので、詳しい内訳と金額は、請求書が来てから公開したいと思います。(多分$512と思うけど、これより高かったらどうしよう…T_T)
4/23/2016 追加情報
胎児ドックの検査費用の請求書が来ました。
費用は以下の通りです。
▲請求額は電話で伝えてもらったのと同じ額の「$512」!
請求書来るまでドキドキしていましたが、そのままの金額でホっとしました。(まぁ高いけどね…T_T;)
我が家の加入保険について一言
我が家の保険は「United Healthcare」の「high-deductible health plan」というプランに入っています。「deductible」というのは自己負担額のようなもので、我が家は年間$4,000に設定しており、この自己負担額を払い終えるまでは、ちょっと保険料が割高になってしまうプランなのです。
ちなみに年間$4,000を払い終えると、殆どの医療料は保険会社が9割負担してくれる様になります。今年は出産を控えているので、結構早いうちに$4,000は到達してしまいそうです。
ですので、年末までに検査したいカラダの不調や、医療費が高いと思われる手術(必要であれば)は、年内に済ませておくと、自分の医療支払い額は1割程度に抑えることが出来ます。
如何でしたか?
アメリカでの妊娠〜出産までの詳しい検査などは、まだまだ情報が少ないと思いますので、出来るだけブログで情報を公開していけたらと思っています。(医療費の高いアメリカだと、実際に掛かった費用を知りたい方は特に多いと思いますので…私も実はその一人です。)
アメリカで妊娠、出産を計画されている方、日本で妊娠初期の胎児ドックを予定されている方のお役に立てれば幸いです。
2016/09/16 更新!
その後、2016年8月に無事に出産しました!
妊娠中は色々と不安もいっぱいだったのですが、出産した今現在は、元気で健康に産まれてきてくれた赤ちゃんのお世話に日々追われています。^^
出産は無痛分娩だったのですが、その時の様子も詳しくブログに残しています。興味のある方は、以下をご覧下さい。
参考無痛分娩の体験記!いきむ直前で激痛?自然分娩の痛みも同時に経験した、ちょっと珍しい出産体験談。
この「Techガールの出産までの記録」シリーズでは、アメリカで妊娠〜出産までの様子や、受けた検査、掛かった費用なども詳しくブログでご紹介していく予定です。
また、妊娠中の体験談や、出産〜出産後の体験談などもコメント頂けると、とっても嬉しいです!いつでもWelcomeです〜☆^^
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最後まで読んで頂き有り難うございました!
また次回もお楽しみに★